ご近所づきあい
今の家に引っ越してきたときはまだ子供はお母さんのお腹の中でした。その年のうちに子供が生まれて結構年の新米父さんと母さんが一生懸命に子育てしてきました。
それから6年後にまんじろうを家族に迎えたのですが、それまではご近所の方々とほとんどと言っていいほどお付き合いはありませんでした。町内会の役をやったことはありますが広報や回覧板を回すのが主な仕事でポストに入れるだけだったのでそのおうちに住んでいる方の顔も知らないなんてことが当たり前でした。よくやっていた行事は公園の草刈りくらいで、それすらも今年(2020年)はコロナの影響で実施されませんでした。
変わったのはまんじろうと暮らし始めてからです。ワクチン接種が終わるまではうちの中で暮らしていたまんじろうも外に出られるようになってからはお散歩大好き柴犬になりました。
まんじろうが小さかったころに初めて出会ったほかのワンちゃんがゴールデンレトリーバーのそらちゃんとるくちゃん、ボーダーコリーのあーちゃんでした。みんなもう大人だったのでとても穏やかで遊びたくってじゃれまくるまんじろうを上手にあしらってくれていました。飼い主さんたちも「まんちゃん」と言ってとてもかわいがってくださって、まんじろうも皆さんのことが大好きになりました。
柴犬はほかの犬種と中々仲良くできないようなのですが、小さいころからずっと会っていたためかまんじろうはそのまま成犬になり、今でもみんなのことが大好きなままです。いつもうちに帰ると玄関先でずっと顔をなめてくれるのですが、お友達のワンちゃんにも同じことをしているので僕も彼らくらいには尊重されているのでしょう。
時間が合うときには1時間ほど一緒にお散歩についていかせてもらい、散歩に適したルートやお水の飲める場所などいろいろ教えていただきました。たぶん、まんじろうもいろいろ教えてもらっていたのではないでしょうか。現在では多いときだと8匹一緒にお散歩したりします。かなりのワン密です。
お散歩中に立ち話をしたり、車で出かけるときに挨拶をすることがとても増えました。クリスマスに(ワンちゃんに)プレゼントをいただいたり、あげたりして飼い主同士もだんだん打ち解けてきました。「お兄ちゃん」と呼ばれていた子供も最近は名前で呼んでいただけるようになり、もともと人見知りをする子でしたが屈託のない笑顔を見せてくれるようになりました。
先日、散歩ついでに近所の飼い主さんと立ち話をしていた時に、用事を済ませたお父さんが子供の後ろからこっそり近づいてきていました。僕は気が付いていたけれど知らないふりをしていました。すると「わっ」と言って後ろから子供に優しく覆いかぶさってくれました。子供は超びっくりしたようで複雑な笑顔を見せていましたが、ご近所の方にこんなにかわいがってもらえて良かったなあと思いました。
また、ここに住むことにしてよかったなあと思いました。